結納とは?意味と由来、今の結納の形をわかりやすく解説

結納とは何かを紹介する記事のアイキャッチ。床の間に飾られた結納品

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婚約が決まって、親から『結納はどうするの?』と聞かれたものの、そもそも何をする儀式なのかよく分からない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、結納とは婚約のしるしとして、両家が品物やお金を取り交わす儀式です。今は仲人を立てない略式結納が中心で、結納の代わりに顔合わせ食事会をする家もたくさんあります。

この記事では、結納の意味を簡単に押さえたうえで、昔と今で何が変わったのか、当日は何をするのかをお伝えしますね。

目次

結納とは?簡単に言うと「婚約のしるし」を両家で交わす儀式

先に結論

結納(ゆいのう)は、結婚の約束が調ったしるしに、両家が金銭や品物を取り交わすことです。その儀式そのものや、贈る金品のことも結納と呼びます。

辞書の説明を見てみましょう。デジタル大辞泉では「婚約成立のしるしに、両当事者かその親が金銭または品物を取り交わすこと。また、その儀式や金品」とされています。

日本大百科全書には「近来では、一般に結納をもって婚約の成立としており」という説明もあります。つまり結納は、結婚の前に「この2人は婚約しました」と両家で形にする場なんです。

『結納って結婚式の一部なの?』と思う方もいますよね。結納は結婚式とは別の行事で、多くは結婚式より何か月か前に行われます。

結納にまつわる言葉を先に押さえておきましょう

結納について調べると、聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。よく出てくるものを、ひと言で説明するとこうなります。

言葉読み方ひと言でいうと
結納品ゆいのうひん婚約のしるしに贈る縁起物の品々。結納金も含む
結納金ゆいのうきん結婚の準備に使ってもらうために贈るお金
目録もくろく贈る品の名前と数を書いた、納品書のような書面
受書うけしょ「確かに受け取りました」と返す、受領書のような書面
結納返しゆいのうがえし受け取った側からのお返し
仲人なこうど両家の間に立って結納を取り持つ人

ゼクシィは結納品について「結納金も含まれます」と説明しています。結納の品とお金は、ひとまとまりで考えてよいわけですね。

読み方や英語での言い方は結納の読み方と英語での説明で詳しく紹介しています。

誰から誰に贈るもの?

基本の考え方は、相手に姓を変えてもらう側が贈るというものです。

ゼクシィの説明では、女性が名字を変える場合は男性側が、男性が名字を変える(婿入りする)場合は女性側が結納金や結納品を贈ります。日本大百科全書も「通例、男家から女家に(婿養子の場合はその逆)」としています。

結納金そのものの意味や今の考え方は結納金とは?意味と渡す理由にまとめています。

「結納」という言葉の由来

結納という言葉の由来には、説がいくつかあります。

説内容主な出典
言い入れ説結婚の申し込みを意味する「言い入れ」がなまって「ゆいいれ」となり、「結納」の字を当てたデジタル大辞泉・日本国語大辞典
結いの物説両家が新しく縁を結ぶために共にする飲食や、その酒と肴を「ゆいのもの」と呼んだ世界大百科事典・ゼクシィ

どちらが正しいと決まっているわけではなく、百科事典でも両方の説が並べて紹介されています。

昔は仲人が酒と肴を持って女性の家を訪ね、承諾を得たらその場で酒を酌み交わした、と日本大百科全書は説明しています。いつごろからどう変わってきたかは結納の歴史と由来で年代を追って紹介しています。

結納は何のためにする?3つの役割で見る昔と今

『結局、結納って何のためにやるの?』という疑問、よく聞きますよね。ここが一番知りたいところかもしれません。

3つの役割

結納には大きく分けて「約束の形」「両家の結びつき」「お祝いの品の交換」という3つの役割があります。昔と今とで、残っている役割と薄れた役割があるんです。

結納の3つの役割(約束の形・両家の結びつき・お祝いの品の交換)と、昔と今の変化を並べた図解

この記事では、辞書や百貨店、結婚情報誌の説明をもとに、結納の役割を3つに分けて見ていきます。

役割昔の結納今の結納
約束の形結納を交わすことで婚約が成立したとされた婚約のけじめとして形にしたい家が選ぶ
両家の結びつき酒と肴を共にして、家と家が親戚になる場だった両家が初めてそろってあいさつする場として残っている
お祝いの品の交換酒肴から、着物や帯、やがてお金と目録へ結納品・結納金・婚約記念品などを両家で話して決める

役割1:約束の形

昔は、結納を交わすことで婚約が成立したと考えられていました。日本大百科全書の「近来では、一般に結納をもって婚約の成立としており」という一文が、その考え方をよく表しています。

今も「きちんとけじめをつけたい」という気持ちで結納を選ぶ家があります。一方で、婚約の形は結納だけではなく、顔合わせ食事会で婚約を伝え合う家も増えています。

役割2:両家の結びつき

「結いの物」という由来のとおり、結納にはもともと両家が一緒に飲み食いして縁を結ぶ意味がありました。

ここは今も変わらず残っている部分です。結納の儀式の後に会食をするのが一般的で、両家がゆっくり話せる時間になります。

例えばこんな場面があります。

「本日はお日柄もよく、ありがとうございます」
「こちらこそ、これからどうぞよろしくお願いいたします」

形式ばった言葉のやり取りでも、両家の親が顔を合わせて頭を下げ合うこと自体に意味がある、と感じる方は多いはずです。

役割3:お祝いの品の交換

百科事典マイペディアによると、品物は婿が持参する酒肴から、次第に嫁の衣装や装身具が中心になり、近年は金銭に目録を添える形が多いとされています。

結納金を「御帯料」「小袖料」と呼ぶのは、昔は帯や着物を贈っていた名残です。今は、結納品の代わりに婚約指輪や腕時計などの婚約記念品を贈り合う家もあります。

昔の意味は薄れても大丈夫

ゼクシィは、かつての「育ててくれたお礼」という意味は今では薄まった、と説明しています。どの役割を大事にするかは家ごとに違ってよいので、2人と両家で話して決めましょう。

結納の形は2つ:正式結納と略式結納

結納には、大きく分けて正式結納と略式結納があります。『うちはどっちになるの?』と迷う方も多いですよね。

先に結論

今は、仲人を立てずに両家が一か所に集まる略式結納がほとんどです。正式結納は、仲人が両家を行き来する昔ながらの形です。

略式結納
  • 両家が女性の家・料亭・ホテルなどに集まる
  • 仲人を立てず、両家の父や本人が進行することが多い
  • 儀式の後にそのまま会食しやすい
正式結納
  • 仲人が両家を行き来して品物を届ける
  • 両家は直接顔を合わせずに進む
  • 仲人を頼める人がいることが前提になる

ゼクシィは、最近は仲人を立てずに料亭やホテルなどを会場にして行う略式結納が主流だと説明しています。百貨店の解説でも、両家の父親や本人が進行役を務める簡略形式が増えているとされています。

略式結納の流れや準備するものは略式結納とは?正式との違いと流れで、正式結納の流れは正式結納とは?で詳しく説明しています。

地域によっても形が違う:関東式と関西式

結納は、地域によっても形が大きく変わります。よく知られているのが関東式と関西式です。

比べる点関東式関西式
贈り方両家が結納を取り交わす男性側が女性側に納める
飾り方品物を白木の台にまとめて載せる品物を1つずつ台に載せる
結納金の呼び方御帯料(おんおびりょう)小袖料(こそでりょう)
婚約指輪結納品には含めない結美和(ゆびわ)として結納品に含める

ゼクシィによると、関東から北は関東式、関西・中四国・東海・北陸などは関西式の結納品を使うことが多いようです。九州では、通常の結納品にお茶や清酒などを加える形もあるとされています。

ただし、同じ地域でも家や結納品を買うお店によってやり方が違います。迷ったら両家で確かめ、結納品店や会場に相談してみてください。

結納品は何品目?

結納品は9品目が正式とされ、7品目・5品目・3品目などもあります。どれも割り切れない奇数にするのが決まりです。

関東式の9品目は、目録・長熨斗(ながのし)・御帯料・末広・友白髪・子生婦・寿留女・勝男武士・家内喜多留です。長熨斗はあわびを伸ばした縁起物、末広は白い扇子、友白髪は白い麻糸で「共に白髪になるまで」という願いが込められています。

それぞれの品の意味や並べ方は結納品とは?9品目の意味と並べ方で紹介しています。

結納で何をする?当日の流れと口上

『結納の当日って、何をすればいいの?』と不安になりますよね。実は、儀式そのものはとても短いんです。

先に結論

儀式はおよそ20分ほどで終わります(ゼクシィのページによっては10〜15分程度とも)。結納品を納め、受書を返し、あいさつをして締めるのが大まかな流れです。

略式結納(関東式の例)の当日の流れを、飾り付けから会食まで順番に示した図解

ゼクシィに載っている略式結納(関東式)の例を、順番にまとめるとこうなります。

略式結納の流れ(関東式の一例)
  1. 結納品を飾る(和室なら床の間、洋室なら上座のテーブル)
  2. 男性側、女性側の順に入場して着席する
  3. 男性の父が始まりのあいさつをする
  4. 男性側が結納品を納め、男性の父が口上を述べる
  5. 女性側が目録を確かめ、受書を渡す
  6. 結納返しがある場合は、女性側から同じ手順で納める
  7. 男性の父が結びのあいさつをし、女性の父が返礼する
  8. 婚約記念品のお披露目や記念撮影をして、会食に移る

口上とは、結納の場で述べる決まったあいさつの言葉です。ゼクシィに載っている例を少し紹介しますね。

場面話す人口上の例
結納品を納める男性の父「こちらは私どもからの結納品です。幾久しくお納めください」
結納品を受ける女性本人「ありがとうございます。いく久しくお受けいたします」
結び男性の父「本日は誠にありがとうございました。今後とも末永くよろしくお願いします」

「幾久しく(いくひさしく)」は、いつまでも末永く、という意味の結納の決まり文句です。ゼクシィは、丸暗記しなくても自分が言いやすい言葉に変えて失礼ではないとしています。

『口上を間違えたらどうしよう…』と心配な方もいますよね。メモを見ながらでも大丈夫なので、気負いすぎなくて大丈夫ですよ。

当日の段取りをもっと細かく知りたい方は結納の流れとやり方を、口上の全文は結納の口上の例文を見てみてください。

儀式の後の会食

結納の儀式の間は飲食をせず、終わってから祝いの膳を囲むのが一般的です。ゼクシィは、お祝い膳の時間の目安を2〜3時間としています。

ホテルや料亭の結納プランを使うと同じ会場で会食でき、自宅で結納をした場合は仕出しを頼んだり料亭へ移ったりすることが多いようです。

結納の日取りと場所はどう決める?

日取りは、お日柄を気にする人がいれば、大安・先勝・友引の午前中がよいとされています。「お祝い事は早い時間に」と昔から言われ、午前中に始める家が多いようです。

ただし、百貨店の解説では最近は土日祝日に行うことが多く、最優先は両家の都合だとされています。六曜をどこまで気にするかは、両家の考えに合わせれば大丈夫です。

場所向いている場合
女性の家昔ながらの形で、家でゆっくり迎えたい
料亭和室で落ち着いて、そのまま会食もしたい
ホテル結納プランで結納品や進行まで任せたい
レストラン・結婚式場顔合わせに近い気軽さで行いたい

ホテルや式場の結納プランなら、結納品の用意や進行まで任せられる場合があります。プランがない会場でも、予約の時に「結納で使います」と伝えて個室を取っておくと安心ですよ。

日取りの詳しい決め方は結納の日取りの決め方で、場所の選び方は結納の場所はどこでする?で紹介しています。

今の結納は?顔合わせ食事会との違いと決め方

ここまで読んで、『今どきも結納ってみんなしているの?』と気になった方もいるかもしれませんね。

先に結論

今は、結納の代わりに両家顔合わせ食事会をする人が多数派です。結納はしなければ結婚できない儀式ではないので、両家で話し合って形を決めれば大丈夫です。

ゼクシィ結婚トレンド調査2024では、結納をした人は少数で、顔合わせ食事会だけをした人が大半という結果でした。具体的な数字は結納をする割合で、調査ごとに紹介しています。

百貨店の解説でも、結納は行わなくてはならない儀式ではない、とはっきり書かれています。

結納と顔合わせ食事会はどう違う?

比べる点結納顔合わせ食事会
目的婚約のしるしを形にして取り交わす両家のあいさつと親睦
決まった流れ結納品の受け渡しや口上などの手順がある決まった流れや儀式らしさは特にない
品物やお金結納品・結納金を用意することが多い婚約記念品のお披露目をすることが多い
進行男性の父や仲人本人たちが進めることが多い

どちらが上ということはありません。両方の良いところを合わせて、顔合わせ食事会の中で結納品や記念品を受け渡す家もあります。

違いや同時にする方法は結納と顔合わせの違いで、最近の傾向は最近の結納事情で詳しく紹介しています。

結納をするかどうか、決める前に話しておきたいこと

結納にするか、顔合わせにするかは、2人だけで決めずに両家の考えを聞いておくと安心です。

両家で話しておきたいこと
  • 結納をするか、顔合わせ食事会にするか
  • 結納をするなら正式か略式か、関東式か関西式か
  • 結納品・結納金・婚約記念品のどれを用意するか
  • 結納返しをするかどうか
  • 場所と日取り、費用を誰が持つか

例えばこんな会話から始めると、角が立ちにくいですよ。

「私たちは顔合わせ食事会を考えているんだけど、お父さんたちはどう思う?」
「うちの地域では結納をする家も多いから、一度向こうのご両親にも聞いてみようか」

『親の言う通りにしないと失礼かな』と思う方もいますよね。ただ、どちらかの親の希望だけで決めるより、両家の希望をそろえてから決めるほうが後で揉めにくいんです。

結納をしない時の伝え方は結納をしないのはあり?にまとめています。

結納・顔合わせが決まったら次は式場探し

結納や顔合わせの日取りが決まると、次は結婚式の準備が本格的に始まります。ゼクシィの結婚準備ガイドでも、顔合わせや結納と並行して式場探しを進める流れが紹介されています。

両家がそろうこのタイミングで、式の希望をざっくり話しておくと、その後の準備がぐっとスムーズになりますよ。

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知恵袋でよくある相談:結納とは何をするもの?

Yahoo!知恵袋には、結納についての相談がたくさん寄せられています。閲覧の多い相談から3つ選び、要点をまとめてお答えしますね。

相談1:顔合わせを兼ねた結納を、自分たちの住む県で行う。何に気をつければいい?

両家の親が遠方から、2人の住む県まで来てくれることになった。顔合わせを兼ねた結納で、何に気をつければいいか、という相談です。

遠方から来てもらう時は、まず移動と宿泊の負担を考えておきましょう。昼の時間帯にすれば、遠くから来る親も日帰りしやすくなります。

結納品を飾る場所や進行役は、会場に「結納で使います」と伝えて相談しておくと安心です。結納と顔合わせを兼ねる場合は、どこまでを儀式にするかも事前に両家で決めておきましょう。

相談2:入籍したのに、相手の家から結納金の話が出ない

入籍を済ませたのに、相手の家から結納金の話が出ておらず、自分の親も気にしている、という相談です。

今は結納をせず、結納金も用意しない家も少なくありません。相手の家に悪気があるとは限らないので、まずは2人で話してみましょう。

親同士で直接話すと気まずくなりやすいので、本人たちが間に立って確かめるのがおすすめです。結納金なしの考え方は結納金なしは失礼?で紹介しています。

相談3:結納なしの顔合わせで、食事代を女性側が全部払うと失礼?

結納をせずに顔合わせ食事会をする時、食事代を女性側の家が全部払ったら、男性側の面目をつぶすことにならないか、という相談です。

顔合わせ食事会の費用の分担には、決まった方法がありません。ゼクシィも、両家で事前に相談して決めるよう勧めています。

一番もめにくいのは、支払う人を事前に決めておくことです。2人が親を招待する形にして、2人で支払う家もありますよ。

よくある質問

結納とは簡単に言うと何ですか?

婚約のしるしとして、両家が品物やお金を取り交わす儀式のことです。その儀式や、贈る品物・お金そのものも結納と呼びます。

結納は結婚に必要ですか?

必要ではありません。結納をしなくても結婚はできますし、今は顔合わせ食事会だけにする人が多数派です。両家で話し合って決めましょう。

ご結納の日はどうやって決めますか?

お日柄を気にする家では、大安や友引などの午前中が好まれる傾向があります。最近は土日祝日に行うことが多く、両家の都合を優先して決めて大丈夫です。

結納や顔合わせはいつごろしますか?

時期の目安は出典によって幅があります。挙式の4〜7か月くらい前が一般的という説明もあれば、調査では平均して挙式の10か月前というデータもあります。

結納について誰に相談すればいいですか?

まずは2人と両家の親で話し合いましょう。結納品のことは結納品の専門店や百貨店の売場、会場のことはホテルや料亭の担当者に相談できます。

まとめ

この記事の要点
  • 結納とは、婚約のしるしとして両家が品物やお金を取り交わす儀式
  • 結納には「約束の形」「両家の結びつき」「お祝いの品の交換」の3つの役割がある
  • 今は仲人を立てない略式結納が中心で、関東式・関西式など地域で形が違う
  • 儀式はおよそ20分ほどで、結納品を納め、受書を返し、あいさつで締める
  • 今は顔合わせ食事会だけにする人が多数派。両家で話して形を決めればよい
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結納ドットコム 編集部

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